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役職とは別にスキルランクを周知すべき

システム開発会社で意味不明な役職の一つにSEがあるだろう。サウンドエフェクトではなくて、システムエンジニアなのだけれど、会話で聞いていてもまず何を指しているのか不明なことが多い。実際にプログラムを書くプログラマ的な人もいれば、プログラマを束ねるリーダ役な人もいるし、プログラムを書かなくて進捗管理とかだけするような人もいれば、プログラムは書けないが設計はできる(本気か?)という人とか、はたまた他社と交渉だけする人とか、打ち合わせしかしない人とか、どうやら全部SEと呼んでも通じる世の中のようだ。逆にいうと、SEと言っても何も通じていないと思ったほうが正解だろう。
同じような言葉に「営業」があるようだ。自分の認識では営業職の人は「社外との交渉を持つ」、「社外の窓口としてクライアントの言葉を正確に内部に伝える」、「受注した案件は担当が替わるまで管理する」くらいは当たり前にやるものだと思っていたけれど、どうやら世間はそんなに甘くないようだ。
現在、レビログ::プログラマー名言に見えて誤りだけど正しい・・・にて書いてある、

※伝言ゲームするだけなら、お客さんから直接メールもらった方がはえーよ。

な人が残念ながら社内にいてエライ目に合わされている最中だ。しかも、伝言内容に嘘を交えて伝えている始末。こういう内部にも外部にも嘘ばかりついて、困ったときの仕事を全て別人に任せるような人は懲戒免職でも良くはないかと思う程だが、こういう類の人が営業としてのさばることができるのは「営業」という言葉の定義があやふやだからではないかと思う。
営業のランクを決めるのに一般的な最重要項目は売り上げだろう。しかし、その売り上げは契約そのものを指してしまうので、経緯が無視されることは多い。本当に本人の力で売り上げたのかはかなりの場合において不明だ。契約書は交わしたが、後始末は全て別の人がやっていることなんてままあるだろう。
そこで、営業職の人はもっとスキルをいろいろな方向で評価されるべきだと思う。例えば、自分が相対してきた営業の人は以下のようなランク差がある。

  1. 社外の電話を受け付け会話するだけの人。
  2. 1が出来て内部に状況を伝達することができる人。
  3. 2が出来てクライアントの意思と自社の意思をまとめて交渉できる人。
  4. 3が出来て予算やスケジュールの調整がつけられる人。
  5. 4が出来てプロジェクト進捗を管理してマネジメントできる人。

上記のような人を全て「営業」と括るのはあんまりだ。特に、1・2あたりは新卒が1ヶ月もすれば出来る内容だろうし、そんな内容しかできずに何年も営業をしているからといって、営業のリーダーなんかになられたら周りが迷惑だ。
マイナスランクな人もいて、1・2くらいの仕事しか出来ずに年を喰うと、どうも自分がより上のランクの仕事が出来る人間と見せる必要があるのかはわからないけれど、嘘をつき始める。クライアントに内部の調整を無視してスケジュールを伝えたり(=嘘)、内部には先方が怒っているなどの脅迫要素を伝えて(=嘘)仕事をさせたり、本当に止めて欲しい。いや、辞めて欲しい。こういう人はマイナスランクな人たちだ。
社内で営業という場合は、電話番なのかマネージャなのかは区別したいし、そういうスキルであることを本人たちが理解するべきだと思う。もし、スキルが低いのに高い売り上げを計上できるのであれば、それは低いスキルを補ってくれた他の高スキルな人と売り上げを折半するべきではないだろうか(勿論、低スキルなのに上手く歯車が回って取れたのなら独り占めで良いだろうけれど)。超絶な電話番というのはなかなか存在しないだろうし。
そんなこんなで、営業という役職とは別にスキルランクは周知したほうが健全だと思う。周知かつ自覚だ。対外的には全て「営業」と言っていても語弊ないだろうけれど、社内で同じ待遇なのは本当にあり得ない。